
国内仮想通貨取引所の現状と選び方の基本
2026年10月時点、国内で暗号資産(仮想通貨)の取扱いをしている事業者は30社存在します(JVCEA統計情報)。取引所選びでは、手数料・取扱銘柄・使いやすさ・信頼性など、目的によって重視すべき点が変わります。本記事では、CoinPost編集部が実際に口座を開設し、取引手数料・取扱銘柄数・アプリの使いやすさなどの観点から各取引所を比較します。
初心者にはアプリが使いやすいCoincheck、手数料の安さと板取引ならbitbank、USDC・ステーキング重視ならSBI VCトレードがそれぞれおすすめです。取引所選びの際は、金融庁登録業者であることを必ず確認しましょう。
取引所選びでチェックすべき5つのポイント
暗号資産取引所を選ぶ際は、以下の5つを優先順にチェックしてください。
- 金融庁登録の有無:利用者資産の分別管理や苦情対応体制が義務づけられています。
- 取扱銘柄数:目的の銘柄があるか確認。
- 手数料:販売所と取引所(板取引)でコストが大きく異なります。
- アプリの使いやすさ:初心者にはシンプルなUIが重要。
- サポート体制:トラブル時の対応窓口が整備されているか。
各務 貴仁CoinPost CEOは「まず外せないのが、金融庁に登録された取引所を選ぶこと。利用者資産の分別管理や苦情・相談への対応体制など、利用者保護のための体制整備が義務づけられているから、取引所選びの最初の基準として必ず確認しましょう」と述べています。
おすすめ取引所の比較表
以下に、主要取引所の特徴を比較します。数値は2026年10月時点の公式サイト掲載値です(変動の可能性あり)。
| 取引所 | 取扱銘柄数 | 板取引対応 | 特徴 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| bitbank | 豊富 | 対応 | 業界最低水準の取引手数料、アルトコイン取引量国内No.1 | アルトコインを本格的に板取引したい方 |
| Coincheck | 多数 | 一部対応 | アプリのシンプルさ、ブランド認知度国内随一 | 初めて仮想通貨を購入する方 |
| SBI VCトレード | 中程度 | 対応 | 入出金・出庫手数料無料、USDC国内唯一上場 | ステーブルコイン運用や安心感を求める方 |
| bitFlyer | 中程度 | 対応 | BTC取引量10年連続No.1の流動性 | 大口取引やプロ向けツールを使いたい方 |
| Binance Japan | 国内最多 | 一部対応 | 豊富な銘柄数 | 他社にない銘柄を探している方 |
| GMOコイン | 中程度 | 対応 | チャート機能充実、積立・ステーキング・レバレッジをアプリで管理 | 1つのアプリで何でも管理したい方 |
| 楽天ウォレット | 少なめ | 非対応 | 楽天ポイントで購入可能 | 楽天経済圏ユーザー |
| ビットトレード | 豊富 | 非対応 | 独自銘柄ラインナップ | 特定銘柄の購入窓口として |
| OKJ | 豊富 | 対応 | SUI・TON・APT・PEPEなど板取引可能、スプレッド狭い | アルトコインを板取引で安く仕込みたい方 |
| コイントレード | ニッチ | 非対応 | 金連動銘柄「ジパングコイン」など独自銘柄 | コモディティ連動銘柄やシンプルな積立をしたい方 |
※取扱銘柄数・板取引対応数は各社公式サイト掲載値。2026年10月時点。変動の可能性あり。
取引所(板取引)のスプレッド比較
スプレッド率=(購入価格−売却価格)÷購入価格×100。7日間平均値(14:00時点)。価格は最新集計時点のもので、市況により変動します。
※販売所スプレッドは実測値をもとにした目安。取引所(板取引)形式の実測スプレッドは上記ウィジェット参照。各数値は2026年10月時点・変動あり。bitbankのBTC/JPY メイカー手数料は2026年2月より0%に改定済み。
各取引所の詳細レビュー
bitbank:板取引の使いやすさと低コストが強み
板取引の使いやすさと低コスト、送金スピードの速さは国内トップクラス。特にアルトコインを本格的に取引したい方には現状最も合理的な選択肢です。BTC出庫手数料がやや高めな点は、頻繁にウォレット送金しない限り大きな障壁にはなりません。積立・ステーキングが不要で「安く売買したい」方の第一候補として自信を持っておすすめできます。
Coincheck:初心者に最適なシンプルアプリ
アプリのシンプルさとブランド認知度は国内随一で、初めて仮想通貨を購入する方が最初に触れる取引所として適しています。販売所のスプレッドは広めですが、取引所形式(BTC・ETH等)では手数料が無料のため、慣れてきたら取引所形式を活用することでコストを抑えられます。口座数・預かり資産ともに国内最大級の実績が安心感につながります。現在最大1,000円相当のBTCがもらえるキャンペーン実施中です(2026年10月時点)。
SBI VCトレード:USDCとステーキングに強み
SBIグループのブランド力に加え、出庫・入出金がすべて無料という点で非常に実用的であり、ネット証券国内首位のSBI証券利用者にもおすすめしやすい取引所です。米ドル建てステーブルコイン「USDC」国内唯一上場は他社にない強みで、ステーブルコイン運用を検討している方には現状唯一の選択肢。「安心感×コストゼロ×ステーキング」の三拍子を求めるなら、2024年以降で最も伸びている取引所です。
bitFlyer:流動性No.1の安定感
BTC取引量10年連続No.1の流動性は本物で、大口の売買でもスリッページが出にくい安定感があります。Lightning(プロ向けツール)を使いこなせるようになると他社では代替しにくい取引環境を提供しており、今検討されているレバレッジ倍率の規制緩和が実現するようであれば、国内で最も高い需要が期待できます。初心者にはやや敷居が高いため、まずCoincheckで慣れてから移行するパターンが多いです。
Binance Japan:国内最多銘柄数
国内最多銘柄数は純粋な強みで、他社で取り扱いのない銘柄を探しているなら有力な選択肢に入ります。ただし、国内規制の影響から本家のバイナンス・グローバルとの取扱い銘柄数の差は実際に使ってみると気になる場面があります。メイン口座というよりサブ口座として開設し、特定銘柄の購入窓口として活用するのがおすすめです。
GMOコイン:オールインワンアプリ
GMOコインのアプリはチャート機能が充実しており、スマートフォンでもテクニカル分析が可能な水準。有名トレーダーからの評価も高く、実用性の面で定評があります。積立・ステーキング・レバレッジ・貸暗号資産をアプリ1つで管理できる点は初中級者にとって大きなメリット。土曜メンテナンスと板取引UIの複雑さだけ注意が必要ですが、「1つのアプリで何でもやりたい」方には最もバランスが取れた選択肢の一つです。
楽天ウォレット:楽天ポイント活用に最適
楽天ポイントで仮想通貨が買える点は楽天経済圏ユーザーにとって明確な強みであり、国内大手の安心感もあります。ただし、現物の取扱銘柄数が少なく、BTCとETH以外の流動性は限定的です。楽天銀行・楽天市場をすでに日常的に使っている方がポイント活用として利用するケースが最も合っています。専業の仮想通貨取引所としての機能を求めるなら他社との併用が現実的です。
ビットトレード:独自銘柄の購入窓口
豊富な銘柄ラインナップが最大の強みで、他社にない銘柄の購入窓口として機能します。ただし流動性・UIの使い勝手・サービスの充実度はまだ発展途上の部分があります。特定銘柄(DOGE・SHIBなど)を狙うサブ口座として開設する価値あり。
OKJ:アルトコインの板取引に最適
「取扱銘柄が多い取引所は板取引に対応していない」という国内のよくあるトレードオフを、OKJはかなりの部分で解消しています。SUI・TON・APT・PEPEなど他社で扱いの少ない銘柄まで板で売買できるのは実用上大きく、販売所のスプレッドも狭い水準です。一方で日本円の出金手数料と一部銘柄の送金手数料は高めなので、頻繁に出金・送金する使い方には向きません。アルトコインを板取引で安く仕込むためのサブ口座として最も価値を発揮するタイプです。
コイントレード:ニッチな独自銘柄
2026年上半期にかけて高騰した金(ゴールド)連動銘柄「ジパングコイン」など、独自銘柄の取り扱いが差別化ポイントです。「コモディティ連動銘柄を扱いたい」「積立×ステーキングをシンプルに始めたい」という具体的なニーズがある方向けのニッチな選択肢です。
取引所の口座開設手順(Coincheckの例)
初めて仮想通貨取引所を開設する方向けに、Coincheckを例に口座開設の手順を解説します。本人確認(eKYC)は最短数分で完了し、当日中に取引を始められます。
Coincheckでの口座開設は、①重要事項・電話番号認証・書類提出の3ステップで完了します。②マイナンバーカードの有無で方式を選択し、「かざして本人確認」が最速です。③署名用電子証明書パスワード(英数字6〜16桁)が必要なので事前に確認を。④マイナンバーカードをスマートフォンにかざして読み取り開始。⑤Liquid社(本人認証システム)の規約画面に遷移するので、そのまま同意して進みます。⑥氏名・生年月日等を入力し、書類記載の内容と一致させます。⑦提出完了後は審査待ち。完了メール受信後に取引開始できます。
よくある質問(FAQ)
仮想通貨取引所はどこがおすすめですか?
取引所を選ぶ際に最も重要な点は何ですか?
販売所と取引所(板取引)のどちらを使うべきですか?
口座開設には何が必要ですか?
※本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。暗号資産の取引には価格変動リスクがあり、投資判断は自己責任で行ってください。
出典:JVCEA統計情報、CoinPost編集部の実口座開設レビュー(2026年8月時点)
参考情報: coinpost.jp